シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド|「ポイヤックの貴婦人」と呼ばれる、優雅でフルーティーなワイン

シャトー・ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランド|Chateau Pichon Longueville Comtesse de Laland

ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドは「ポイヤックの貴婦人」という呼び名のように、華やかな優雅な雰囲気があり、フルーティーで女性的なワインです。

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滑らかな口当たりと、膨らみのある柔らかい味わいで、エレガントな余韻を残します。ワインにまろやかさ、柔らかさを出すために、このシャトーではメルローを多くブレンドに加えています。

ピション・ラランドのブドウ畑の大部分はシャトーの西側にあり、表層は砂利が多く混じった砂利質で、下層は鉄分を含んだ粘土質の畑です。ジロンド川から多少離れますが、霜の害や夏場の過度の温度上昇の回避といった川のもたらす恩恵を充分に受けることができます。

1978年、メイ・エリアンヌ・ドゥ・ランクサン婦人がこのシャトーを父親から引き継ぎ、ステンレス発酵槽の新設、樽貯蔵室の拡充、テイスティングルームの新設などを行い、評価を高めていきました。

『ボルドー第四版』では「現在、ピション・ロングヴィル・コンテス・ド・ラランドは間違いなく最も人気が高く、1978年以降ポイヤックで最も一貫して秀逸なワインとなっており、ヴィンテージによっては一級の品質を示すこともある」と評価されています。

しなやかな女性のようなワインは、優しさと逞しさを併せ持ち、ときに1級を凌駕することもある実力派です。ピッション・ラランドのテロワールは、10~25年熟成できるタンニンとコクも持ち合わせる長寿命で高品質のワインを産み出します。

豆知識

もともとの「ピション」のブドウ畑は17世紀半ばにロングヴィル男爵であったジャック・ピション が、ワイン商人ローザンの娘であったテレーズと結婚した時に持参金として受け取ったのが始まりでした。

シャトーの相続に際し、1850年のナポレオン民法典によって、「バロン(男爵)」と「コンテス(伯爵夫人)・ド・ラランド」の二つに分割されたものです。1855年の格付けでは、両者ともに2級とされました。

原産地
フランス・ボルドー・メドック地区ポイヤック
格付け
メドック2級